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北朝鮮への制裁強化決議案は骨抜きに

政治・国際情勢
09 /12 2017
国連安保理での北朝鮮への制裁強化決議案は骨抜きにされてしまったみたいだ。

当初アメリカが主張していた石油の全面的禁輸や、渡航禁止や資産凍結の対象に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を指定することは中露の反対で見送られた。

北朝鮮への原油の輸出は昨年実績を上限に、石油精製品の輸出は年間計200万バレルに制限し、加盟国に対して毎月報告することを求めた形に。

また当初案では渡航禁止などの制裁対象の個人に金正恩氏や妹の金与正(キム・ヨジョン)氏ら5人を指定していたが、最終案では朴永植(パク・ヨンシク)人民武力相1人に絞られた。

また資産凍結する団体に関しても国営の高麗航空などが外れ、朝鮮労働党中央軍事委員会など3団体に減った。

出稼ぎ労働者の受け入れに関しては、既に働いている労働者の強制送還は見送ったが、新たな就労許可の付与は禁じた。

貨物船を公海上で検査する権利については同意の上で武力を用いず行われる形になった。

原案のままなのは北朝鮮からの繊維製品の輸入を禁じた点だけになった。

しかしまだ現時点では、このまま採決されるかは分からない。

中国は11日の記者会見で「必要な措置を取ることに賛成する」と言っていたがロシアがまだ賛成するか分からない。

あともうちょっと駆け引きがあるのでしょうか。

ただこのまま採決されるとしたら、異例の早さだと言う。

アメリカは出来る範囲で譲歩して形だけでも採決に持っていきたかったのだろう。

実際問題、制裁強化決議案が決まっても抜け穴はあるので、実効性と言う点は疑問が持たれていた。

昨年12月から今年5月の間に、北朝鮮は石炭や鉄鉱石など今までも制限されている資源を輸出し、約300億円の外貨を得たという。

中国が2月に石炭取引を停止すると、北朝鮮は輸出先をマレーシアやベトナムに切り替えた。

北朝鮮産を隠すため、第三国経由で輸出したり、品目を偽装したりする事例も多いという。

またアフリカのアンゴラやウガンダでは北朝鮮の要員が大統領の警護隊や軍、警察などに訓練を行い対価を得た疑いがあるし、シリアが北朝鮮と武器売買を行っているとの情報もいまだにあるという。

問題なのは、こうした取引の実態が不明なことだ。

日本国内を見ても在日朝鮮人が稼いだお金や朝鮮系の会社・団体のお金が海を渡っていないとは言い切れない。

制裁だけとっても、国連加盟国すべてが履行義務と報告義務を守っているかと言うとそうではない。

また北朝鮮は偽札取引や麻薬密売、マネーロンダリング(資金洗浄)などによっても資金を得ている。

こうした点を見ていくと国連の監視体制には限界があるかも知れない。

と言うか、どう見ても分かりきったことなので論じるまでもないかも知れないが…


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